引っ越したばかりの娘たちに会いに
| メインクーンという種類らしい。子猫ですが50㎝あるかな。 |
いわゆるバツイチで双子の母でもある我が娘、幸いにもそんな境遇の娘を貰ってくれるという、心広き青年の下に嫁いで行ったのは、7月下旬のこと。少し早いとは思ったけど、娘の生活が気になり8月の連休を利用して家内と2人、一泊で様子を見に行ってきた。
近所に住んでいたころの娘は、はほぼ毎週末、子供たちを連れてきて、我が家に2〜3日泊まっていった。楽しく遊び、笑い、時には怒り、泣き、そしてご飯を食べ、お酒を飲み、孫たちは勉強をし、家のことを手伝い、大騒ぎの週末を過ごし、月曜日の朝に帰っていく。そんなことを5年近く続けた。それが日常だった。いい加減うるさいとか、疲れたとか思うこともあったけど、それがなくなったとき、我が家には静寂が訪れた。しばらくどうやって週末を過ごしていいのか分からなくなってしまったくらいに。
娘のところに様子を見に行ったことに話を戻すが、部屋に入ると、まだ片付け切っていなかったが、新しい生活の匂いというか、徐々に新しい家庭が作られている雰囲気を感じた。新しい家族には、子猫もいて、かねてから動物を飼うのが念願だった娘と孫たちのいい遊び相手になっていた。まだ友達のいない夏休み期間の癒しとなってるのだろう。じゃれ合う子らを目を細めて見ていた自分と家内。一休みしてから、部屋の片付けや生活品の買い出しなど、短い滞在時間を娘や孫たちの世話焼きに身体を動かした。夜には楽しい食事。久々に夜更かしもした。賑やかだった以前のような週末が戻ってきたような錯覚を覚えた。ただ、そんな楽しい時間も束の間、すぐに帰る時がやってきた。翌日、「じゃあ、また来るね」と、別れを告げたあとの車のバックミラーに映る娘と孫たち。涙を浮かべながら見えなくなるまでずっと手を振り続けていた。自分も前方の視界がぼやける中、無言のままカーブを曲がった。
子が親から離れ、親が子を見送る。家族の別れは辛いが、いずれ前に進まなければならないときはやってくる。親としても、一度失敗しているこの娘が後ろを振り向かないように、時には心を鬼にする。本人も自覚しているとは思うけど。新しい幸せが、いつしか気づかないようになるくらい普通の生活になってほしい。孫たちもだんだん大きくなってきた。いよいよ自分も老後が近づいてきたか。
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